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36才、多発性子宮筋腫を乗り越えて (14.09.01)

子宝・不妊

結婚1年、36才のKさん。医師から「小さい筋腫がたくさんあるが、手術より妊娠に賭けた方が良い」と言われ妊活中でした。しかし半年間で2度も10週前後での流産を経験。漢方に希望を託して相談にみえました。

 

生理の様子を聞くと生理痛血塊があり、子宮の血液循環が悪い「瘀血(おけつ)」の状態が見て取れます。漢方的にはそれが流産原因の1つになったとは考えますが、他にも気になる症状が多数ありました。

 

月経量が多いために貧血が強く、立ちくらみや疲れやすい。低血圧むくみイライラ憂うつ胸脹など生理前の不調の数々。睡眠は浅く途中覚醒、多夢…など悪く、便通は週に1~2回低温期の体温は高くて、排卵期のおりものは少ない状態。気血不足で妊娠を継続する力がない上に、身体にこもった熱の影響で元気な卵子が出来ていないようでした。

 

まずは血液循環を良くし、子宮筋腫を改善する漢方薬を飲んで頂きました。風疹の予防注射もあって2ヶ月間は妊活中断。再開後の服薬3・4ヶ月目には妊娠検査薬で陽性反応が出ましたが、いずれも病院へ行く前に生理が来てしまいました。排卵期のおりものは以前より増えているものの、まだ身体づくりの途上と考えて、卵巣を元気にする補腎薬をプラス。その2周期後に妊娠されました!「今度こそ流産しないように。赤ちゃんを守りつつ筋腫も大きくならなければ…」と出産まで漢方薬を続けられました。

 

9週で「既に子宮がいびつ」と言われつつも服薬の甲斐もあってか、40週の満期産で3700gの女の子を出産!髪は黒々、泣き声も大きく、蹴る力も凄くて助産師さんが苦笑いするほどとか。母となったKさんから「この子が元気なのは、漢方パワーだねって主人と話してます。こんな日が来るなんて…我が子を眺めながらも、まだウソみたいで。色々と相談に乗っていただいたこと、本当に感謝しています。」と赤ちゃんの写真と嬉しいご報告を頂きました。

 

(夏苅竜子)

ながさきpress2014年8月号掲載

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