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ストレスから来る不調に「逍遥丸」 (16.08.25)

気になる症状

「気」が滞ると書いて「気滞」。一般的に自律神経失調と言われる状態です。「気滞」の症状は多彩で、また、相反する症状が同居することがあります。

 

〈気滞でよく見られる症状〉

下痢、便秘、ガス、お腹や脇の張った痛み、イライラ、怒りっぽい、泣く、ため息、やる気がない、疲れやすい、食欲不振、過食、胃痛、ゲップ、不眠、にきび、PMS、生理周期がバラバラ、生理痛、高プロラクチン血症 など

 

「気」が滞る最大の原因はストレス

ストレスを発散して気の巡りを正常にする治療法を中医学では「疏肝理気」といいます。柴胡(さいこ)という生薬を配合した漢方薬がすぐれた効果を発揮し、中成薬は「逍遥丸」が有名です。

 

逍遥丸は8種の生薬からできています。

柴胡(さいこ)、薄荷(はっか)…ストレスを発散する

当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)…血液を増やす

白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、生姜(しょうきょう)…胃腸を整える

甘草(かんぞう)…緊張をやわらげる

 

発散ばかりでは身体が消耗してしまいますが、血液を補うこと、胃腸を整えることで自律神経の安定を助けながら体力を保ち、全体で気の巡りを回復していく、バランスの良い配合です。

 

「逍遥丸」(逍遥散)が記された中国の医薬書「 和剤局方」 は西暦1151年に編纂された書物。日本で言えば平安時代です。

昔の人も我々同様、ストレスに悩んでいたことがわかりますね。

 

(スタッフ:春田有紀子)

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