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一に養生、二に薬。~妊活も (18.08.17)

子宝・不妊

25才のやせ型の女性で多嚢胞性症候群(PCOS)と診断され体外受精と移植を繰り返しているがなかなか妊娠しない…、と来店。20才からイライラ、動悸、便秘、アザが出来やすい、鼻炎などの体調不良と共に不正出血がダラダラ続くようになりました。

 

よく話を聞くと、これらの症状は20才から一人暮らしをしており食生活や生活習慣の変化、環境による影響だと言うことがわかります。結婚後2回自然妊娠しましたがいずれも10週前後で稽留流産に。昨年春から不妊治療を始め、2度めの採卵で20数個採卵し7個受精、そのうち3回移植しましたが結果が出ません。受精率が1/3以下だったように、PCOSの場合卵はたくさん採れますが質がよくありません。

 

生理を問うと周期は30~60日で不安定、月経量も多く色は紫暗で大きな塊があります。月経痛はひどいときや軽いときがあります。月経前には便秘と鼠径部に痛みがあることなどからかなりの瘀血がわかります。また、イライラ、憂うつ、偏頭痛、動悸が強くアザも出来やすいことから心・脾・肝の血虚もあります。

 

そこで補気・補血薬と活血薬をメインにして全周期飲んで頂きました。37日目に来潮、ほぼ全ての不調が消え、便も尿も増えてスッキリ出るようになりました。しかし冷えのぼせがあり顔や手掌が赤いのが気になり清熱薬を入れましたが肌荒れになり中止。ベースのお薬を変え、補血薬と活血薬、低温期に清熱薬を入れたところ、何と自然妊娠!「体外で何度移植しても妊娠しなかったのに、たった3ヶ月で自然妊娠だなんて…。」と驚きと喜びで一杯でした。

 

 

食事を注意したのはもちろんですが、このように体質に合わせた漢方薬で体調をととのえると自然妊娠につながることがよくあります。不妊にはホルモン数値だけではわからない原因があります。妊娠しにくいと思ったら、早めにご相談下さいね。

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