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反復着床の失敗〈着床の窓〉 (19.10.17)

子宝・不妊

 

東京で不妊症の講演会があり、京都の安達病院生殖内分泌医療センター長の中山貴弘先生から「反復着床失敗例から学ぶこと」を受講しました。

正常な着床は、10ミリ前後の柔らかい内膜で サンドイッチ状にはさまれて着床します。時に筋腫やポリープがあると受精卵が固定されず、最適な場所を求めてさまよったり、落下することもあるとか。

 

ビックリしたのは「体外受精の移植後、短時間でも安静にしたら胚が子宮から落下する。」ということでした。「移植後はすぐに動いた方が良い。」との中山先生のお話には驚きました。

 

また、内膜症やPCOS、強い鎮痛剤の連用など様々な原因による黄体化非破裂症候群(LUF)や卵巣全体が硬くて卵胞も硬い方には ハッチングが必要なこと。一番興味深かったのは 「胚が子宮内膜に着床できる期間」を指すインプランテーションウィンドウ(WOI)でした。

 

一般的には排卵後5~7日の3日間であり、その前後では内膜が胚を拒絶すると言われています。卵胞からの充分な卵胞ホルモンを浴びた内膜は排卵後の黄体ホルモン分泌がWOIのスイッチになるとのこと。しかし、何度も失敗を重ねる人を調べてみると、排卵誘発剤や高齢でWOIが変わってくるそうです。

今、スペインでは内膜が着床可能な状態か否かを遺伝子レベルで調べるERA検査があります。子宮内膜を送ると、遺伝子発現のパターンが実にハッキリとわかります。胚盤胞をいつも5日目に移植してダメだった方も指示通り7日目に移植して成功したとか。これからの移植には必須の検査になるだろうとのことでした。

 

まずはご相談下さいね。

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