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40才、初めての妊娠 (13.04.01)

子宝・不妊

去年の冬に40才、結婚2年の方が「人工授精でもなかなか妊娠しない」と来店されました。一般的には35才ごろから徐々に卵巣機能が衰えはじめ、年々妊娠しづらくなります。初潮から生理痛が酷く、強い鎮痛薬を1日4~5回飲まないと辛い。月経血は黒っぽくドロッとしていて、レバー状の塊も沢山あるとのこと。夜勤が多くてとても疲れやすく、ストレスも多くてイライラや憂うつ、生理前の胸脹・乳首の痒み、その他にも貧血冷え症など妊娠しづらい症状が多々見られました。

 

漢方では「瘀血(おけつ)」という体質が原因で、生理痛が酷いと子宮や卵巣の血流が悪く、良い卵も出来ないし着床も難しい。もし、着床しても稽留流産などにも繋がりやすい状態だと考えます。40才という年齢からも卵巣を元気にする補腎薬を飲むことが大前提でしたが、「まずは子宮の大掃除を!」と1ヶ月間、血液を増やす補血剤と血流を良くする活血剤だけを飲んで頂きました。

 

1ヶ月後、随分大掃除が出来たのか「生理痛が楽になって、薬は2~3回飲んだだけ。レバー状の塊も減りました!」ととても驚かれていました。「漢方は長く飲まないと効かない」と思っている方も多いのですが、生理痛などは比較的早く改善します。瘀血が少し改善したようなので補腎薬を足しての身体づくりを提案し、続けて服用頂きました。2周期目には高温期が18日も続き、妊娠しかけた兆候がありました。残念ながら生理が来たものの、この時の生理痛は更に軽くなって鎮痛薬は1回飲んだだけで済んだそう。その後数ヶ月間、卵巣を元気にする補腎薬を中心に服用し、治療を再開して2度目の人工授精で妊娠! 赤ちゃんを守る安胎薬の服用を続け、41歳でありながら産休に入る直前まで一切トラブルも無く元気に働く事が出来ました。

 

(夏苅和子)

ながさきpress2013年3月号掲載

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