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36才、顕微授精のち自然妊娠! (14.08.01)

子宝・不妊

結婚5年の36才、フルタイムで働くやせ型のMさん。「グレードの良いものを3度胚移植をしているけど、今回もダメだった…。残りの1個で何とか妊娠したいんです。」と今年2月に来店。1度自然妊娠の経験はあったものの生理が来てしまい、その後はなかなか妊娠せず、人工授精6回。転院先で「精子無力症」と診断されて顕微授精…とステップアップし不妊治療を続けておられました。

 

Mさん自身の体調を伺うと、生理痛が酷くて1~2cmの塊が出る。頭痛肩こり、常時イライラ手足の冷えが強い。生理の前には胸が脹りプロラクチン値も相当高くて薬を1日2回服用。胃腸が弱くて軟便や下痢が多く、むくむ低血圧疲れやすい… など、血行が悪くてストレスも強く、根本的な身体の弱さも見受けられました。卵子の残数を示すAMHの数値は実年齢+5才。基礎体温も低温期が36.5℃、高温期は37℃を超える日もあり、決していい状態ではありませんでしたが、凍結卵が残っているので、まずは着床環境と体質改善を重点に置いて漢方薬を服用して頂きました

1ヶ月後の来店時には、「生理時の塊が無くなって、生理痛も軽くなった!下痢も無くなり、イライラも手足の冷えも随分減りました!」と喜んで頂きました。その後体調もどんどん良くなり、3ヶ月間少しずつ薬を調整しながら臨んだ残り1個の胚移植でしたが結果はマイナス(妊娠不成立)。残念でしたが、「一から身体づくりをして採卵に挑みましょう!」と再確認し、採卵まで積極的に周期調節法で元気な卵子づくりをはじめました。それから4ヶ月。いつものようにご予約の電話を頂き「そろそろ採卵準備周期のはず」と相談を始めたところ、開口一番に「自然妊娠したんです!!ビックリしました。」と。採卵準備をしていた矢先に、何と自然妊娠されたのです。

 

タイミング時のみだけでしたが、ご主人様にも精子を元気にするものを飲んで頂いていました。Mさんも採卵に向けてしっかりと身体づくりをされ、お二人の身体が調った結果が元気な受精卵の着床→自然妊娠に結びつきました。心拍も見えて順調のようです。このままお腹の赤ちゃんが、順調に育ってくれることを願うばかりです。

 

治療するにしても、自然妊娠を目指すにしても「自分の妊娠力を高めることが大事なのだ」ということを、改めて感じさせられた症例でした。

 

(夏苅竜子)

ながさきpress2014年7月号掲載

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