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年齢と女性の体 (16.01.30)

婦人科疾患

「腎」は、成長や老化、生殖器系(精巣や卵巣)や知能などを司る、いわば生命力の源となるところです。

「女性は7歳ごとに身体が変わる」という考えが示されたのは約2000年前。その頃よりは栄養状態が良いため、初潮の平均年齢(12歳)は早まっていますが、それ以外は現代と大きく変わりありません。

 

一般的には35歳ごろから徐々に“腎の力”である卵巣機能が衰えはじめ、38歳を過ぎるとそのスピードが加速するため、月経の状態が徐々に変化してきます。しかし、腎のはたらきを助ける補腎薬を飲んだり、毎日の養生次第で大きく変わります。いつまでも若々しく元気でいられるのも、心身共に老け込むのもあなた次第!

 

腎を補う食べ物は貝類・海草類やごま・豆類など。甘いものの摂りすぎや夜更かしなどは、腎の力を損ねるので厳禁!です。

 

女性の体は7の倍数が節目

7才:腎気が徐々に盛んになり、永久歯に生えかわる。初潮に向けてどんどん成長する時期。

 

14才:10歳頃から卵巣の働きが活発になり、14歳頃までには初潮を迎えて妊娠が可能な身体に。無理なダイエットや強いストレスなどで卵巣がダメージを受けると月経が乱れやすい時期でもあります。16歳になっても生理がない場合は念のために婦人科へ。

 

21才:腎気が充実し、女性としての成熟期に入る。一方で、月経痛や月経不順など月経のトラブルがあらわれ始める。

 

28才:腎気はピークを迎え、身体や性機能が充実する。20代~30代前半までが妊娠や出産に一番適した時期。婦人科疾患のトラブルが見られはじめる。

 

35才:気血が衰え、腎気が徐々に下がりはじめる。肌や髪など容姿を中心に衰えが見えはじめる。妊娠力が低下しはじめ、38歳前後には卵巣の機能が大きく衰えてくる。月経量や出血期間など、生理に関する変化が見えはじめる。

 

42才:更年期へ向かいはじめる。体力の低下を感じ、白髪やシミ・しわが目立ち始める。腎気の低下が加速し、ホルモンバランスが乱れるため、心身に不調が出やすくなる。卵巣の力がかなり弱っているため、月経周期や量などが乱れ、妊娠力はかなり低下する。

 

49才:閉経前後の時期(日本人の平均閉経年齢は50歳)。閉経後4~5年までは更年期症状が出やすいものの、その後はゆるかやに老化が進む。

 

閉経後:骨密度の低下やコレステロールの上昇、足腰や耳の弱り、排尿トラブルなどがでてくる。

 

ながさきpress「漢方のチカラ」2013年3月号より

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