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認知症と介護の問題 (13.11.30)

気になる症状

日頃、相談をお受けしていると「認知症」や「介護問題」が体調不良の原因や話題としてあがってきます。超高齢化社会に入り、現在は4人に1人が65才以上の高齢者です。平均寿命も伸び続け、老年期が20年近くもあります。

「介護問題」が起こると、高齢者・介護者双方が大変でもあるため、「老後もできるだけ自分の力で暮らしたい。できることならボケたくない」と思っている人は多いのではないでしょうか。

 

認知症の予防と対策

老化は誰しも避けられないもの。でも、要介護になるか、ならないかはその人の体質と養生次第。キーワードは“腎の力”と“脳血流”です。

「腎」とはその人の“生命力”でもあり、成長や老化を司って脳や骨・髪・耳・歯・排泄などと深い関わりがあります。腎の力が衰え、脳血流が悪くなると物忘れや認知症、足腰の弱りなど老化症状が現れて介護が必要になってきます。

 

介護される人(高齢者)によく見られる症状は、

物忘れ、認知症/怒りっぽい、被害妄想/足腰の弱り/寝たきり/排泄のトラブルなど

認知症や足腰の弱りが出た後でも、漢方薬を飲んだら「症状が軽減した」とか「表情や反応が冴えてきた!」という嬉しい声を聞きます。漢方薬は、介護される側だけでなく介護する側にとっても大きな助けになるのですね。

「腎」を元気に保つには、若い頃から「腎」を補う貝類や海草類、豆、ごまなどを毎日摂るようにしましょう。甘いものの食べ過ぎは「腎」を損ね、老化を早めますよ!

 

介護者の健康を守る

介護する人は主に配偶者や子の世代ですが、体調不良の原因はほとんどがストレス。張りつめた緊張や頑張りが体に現れます。そのままでは共倒れにもなりかねません。

介護する人(家族)によく見られる症状は、

うつ、涙もろい/イライラ/不眠/疲れやすい/胃腸の不調など

介護者も、不調を改善する漢方薬を飲みながら、デイサービスなどを上手に利用して自分の心と身体を休ませる時間を持ったり、抱え込まず周りに助けを求めることも必要です。ストレスを発散させるために、食事では酸味のものや香りの良いものを積極的に摂るのがおすすめ。おしゃべりやカラオケもおおいに発散効果がありますよ!

 

介護は長期戦。介護される側にもする側にも、応援が必要です。介護に向き合うとき、介護に疲れてしまったとき、漢方薬のことを思い出してくださいね。

 

ながさきpress「漢方のチカラ」2013年11月号より

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