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月経前症候群(PMS) (14.04.21)

婦人科疾患

生理が始まる3~10日ほど前から現れる不調「月経前症候群(PMS)」といいます。イライラや腹・胸脇部の脹り、ニキビ、むくみ…など現れる症状は人それぞれ。生理が始まると自然と消失したり、軽くなるのが特徴です。 

高温期に分泌される【黄体ホルモン】が影響しているといわれています。漢方では、生理前は「気」のめぐりが悪くなりやすく、それが「血」と「水」のめぐりにも影響して様々な症状が現れると考えています。漢方相談中、「イライラはありません」という奥様の横から「ある、ある~。生理前だな、って分かるよ。」とご主人の申告があることも。

「病気」ではありませんが、毎月決まって不調に悩まされる人も少なくないPMS。ご自分のため、家族や職場の平和のためにも漢方を試してみませんか?

 

気がつまる ストレスタイプ

イライラ・落ち込み/胸の脹り/乳首の痛み・痒み /過食 /ニキビ /不眠/便秘 /お腹の脹り

一見相反する「イライラ」も「落ち込み」も“気”の詰まりが原因です。

生理前は気めぐりが落ち、身体の中に熱がこもりやすい時期なので、辛いもの、にんにくなどは厳禁。肉類や脂もの・酒を控え、柑橘類やしそ・セロリなど香りの良い野菜やミントティー、緑茶などを摂って。

貧血の人は、PMSと相まって更に情緒不安定になりやすい傾向も。血液もしっかり補う必要あり!です。

漢方薬は「和解剤」「疏肝剤」と呼ばれるものが適しています。 

 

血が滞る 血行不良タイプ

頭痛/肩こり/生理前から下腹部が痛い/生理痛や月経血に塊がある

元来の血行不良“瘀血”体質なところに、生理前の「気・血めぐりの低下」が重なると、“負のスパイラル”の出来上がり。上記症状の他に足の付け根が痛んだり、下腹部がぽっこり出ることはありませんか?

甘味類・脂ものは避け、青魚や玉ねぎ・にらなど血液サラサラの食べ物を!身体や胃腸を冷やさないことと、適度な運動が欠かせません。毎日のウォーキングがオススメ。

漢方薬は「活血化お剤」と呼ばれるものが適しています。       

 

水が滞る  ぽちゃぽちゃタイプ

むくみ/めまい/だるい/眠い/下痢/食欲不振/吐き気

黄体ホルモンには、水を溜め込む性質があります。この影響からむくみやだるさ、胃腸障害など“水滞”の症状が多くみられます。

「水」を動かすパワー(気)が不足している「気虚」体質の方がなりやすいため、根本的にはエネルギー不足を改善する必要あり。冷えると代謝が悪くなるので、ゆっくりお風呂に浸かって身体を温めて。余分な水分を排泄する瓜類やはと麦茶がオススメ!

漢方薬は「補気剤」と呼ばれるものが適しています。

 

 

ながさきpress「漢方のチカラ」2014年4月号より

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