来店時34才で不妊期間は10年の方。
排卵障害と黄体不全、子宮筋腫がありました。
29才で不妊治療を始めたものの辛くて中止。その後、産婦人科で漢方薬を処方され生理痛は改善しましたが、赤ちゃんは授からずしばらくして不妊治療を再開。
精子の運動率が低いために顕微授精を勧められました。
当初は10数個の採卵が出来ていたものの、徐々に採れなくなり、受精卵の分割も悪いため、計6回の顕微授精いずれも失敗となり来店されました。
生理周期は22~24日とやや早く、基礎体温をみると無排卵状態でした。
体質は寒がり・手足の冷え・尿が近いなどの「陽虚」症状と、黄色のおりもの・ドライアイ・口が渇く・舌苔少ややや黄色の「陰虚」症状の両方が見られる陰陽両虚。時には不眠も。
また、筋腫はお血状態です。お血があれば、栄養や薬が子宮や卵巣に十分届かず回復できません。
そこで、全周期を血府逐お丸と婦宝当帰膠で血行をよくしながら、質のいい卵をつくるために低温期や高温期の周期に合わせて丸薬や蝋皮丸の補腎薬などを飲んで頂きました。
鶏卵大になった2個の筋腫手術もされました。
また、運動率が悪いご主人にも精子を元気にする補腎薬や健康食品を3ヶ月併用していただきました。
来店されてからの4年間にも治療をしつつ、漢方で身体づくりをされ、結婚14年目、38才にして顕微授精でようやく妊娠!
経過は順調でもう6ヶ月に入り、「手足が動くのが分かるんです!」と喜びのお電話がありました。
あきらめずに頑張られたAさんに頭が下がります。出産が待ち遠しいですね。
(夏苅和子)
ながさきpress2008年7月号掲載