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東洋医学とは (22.08.06)

気になる症状

漢方で体質改善とはどういうことでしょうか。


例えば、何らかの症状があった場合、西洋医学では症状や病巣を取り除く「治療」に対し、東洋医学では「治る身体」に導くことで対応します。それが「体質改善」。

東洋医学では八綱弁証という方法で患部を身体の上か下か、表か裏か、外か内か、熱いか冷たいか、過剰なものが溜まってるか不足してるかかの二択で分けていくので、どこかの分類に入ります。従って病名にかかわらずどんな場合でも対応が可能です。

 

一番大切なヒトの体質を作っている基礎は、親からもらったな先天的素質とその人の飲食してきた歴史でもある後天的な脾の作用で形成されます。何でも好き嫌いなく食べる人って元気ですよね。なぜでしょう?

それは臓腑論からみると、肝・腎・脾・肺・腎の五臓酸・苦・甘・辛・鹹(かん)の五味には深い関係があり、相生という養い生む関係(アクセル)と相克という抑制(ブレーキ)がうまく働いて五臓六腑が健康なバランスを保っているからです。五臓六腑が健康だとそことつながる目・舌・口・鼻・耳の機能も正常です。

気血水論ではヒトの身体は気(エネルギー)、血(酸素と栄養)、水(体液)で構成されていると考えます。この臓腑における気血水のバランスガよければ臓腑の生理活動は正常で健康です。また、ヒトは自然界に生きていますから済んでいる地域の気候や環境の影響(ストレス)を受けます。その上、日々様々な精神的ストレスにさらされているので臓腑の代謝機能の低下や亢進がおこり、この気血水のバランスに乱れが生じて不快な症状を引きおこします。それらの症状から関係するどの臓腑の気血水何がどれだけ過不足を起こしているのかを推測します。

また、舌診といって舌は体内気血水の過不足を表していますので、苔の色や厚さ、部位とあわせて判断します。

そしてその過不足を漢方薬で調え飲食の間違いを是正することで五臓六腑が動き出し、自分の力で治していくことができるのです。これが体質改善です。

この中で、間違いなく飲食は自分でコントロールすることができます。これが出来れば症状がぶり返すことはありません。

 

様々な病状でお困りのあなた、今すぐ食生活をととのえてみませんか?

 

      ながさきプレス2022年5月号

 

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