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オリモノと精子 (24.02.21)

子宝・不妊


オリモノと精子ってどんな関係があるのでしょうか


 

精子はオリモノの中を遡上しますからオリモノの質と質は大いに関係があります。川の水がドロドロだと人でも抵抗が大きくて泳げないでしょう?


精子の立場に立つとよくわかります。精子はオタマジャクシのような形ですから推動力はシッポしかありません。そのシッポをプロペラのようにブンブン回転させながらすすみます。大勢の精子と適度な精液で子宮内に入ります。そこにきれいな水があればスイスイ泳いで卵管に到達します。この時卵管内がきれいな水で満たされていれば繊毛が働き精子はスムーズに卵管膨大部まで送られ、そこで待機します。卵管采は卵子をキャッチして取り込み、そこで待機している精子と出会います。うまく受精しても丸い受精卵は自力で動けません。受精を感知した繊毛は逆方向に働き、受精卵を子宮に送り届けるのです。この様にスムーズな妊娠と着床にはきれいな水=きれいなオリモノが欠かせないのです。
この大切なオリモノがなかったり、ドロドロした白色や黄色、緑色のオリモノだったらどうでしょう?

 

1.健全なオリモノ
健全なオリモノは、卵胞が発育して分泌する卵胞ホルモン(女性ホルモン)を指します。生卵の白身様でやや粘度のある透明なもので、月経10日目頃で卵胞が16mmくらいになると見え始め、成長と共に増えて排卵まで続きます。下着が濡れるくらいならいい卵です。

 

2.オリモノがないor少ない
卵胞の発育に比例して分泌されるのがオリモノですから、両者には深い関係があります。
オリモノがない時は精子も泳ぎにくく、卵胞の発育が小さいかよくないでしょう。基礎体温が低くて卵巣機能が弱く、卵胞を育てるスピードが遅い場合もあります。この時は排卵までの時間が長くなります。

また、オリモノが少ないと繊毛の動きが悪くなり、受精卵が卵管の途中で止まって子宮外妊娠に至ることもあります。
甘党でお菓子が多い方は卵巣を養えず、良い卵は育ちません。腎を養うミネラル(海苔、貝類、ゴマ、トウモロコシなど)を毎日摂りましょう。

合わせて補腎薬を併用してオリモノを増やしましょう。

 

3.白いオリモノが多い
子宮内に白いドロドロ、ネバネバしたものが沢山あると、精子の身体やシッポにからんで動きにくくなります。白いオリモノは痰濁といい、脾の消化・吸収・運搬力を付けて漏らさない力を付けましょう。早食いや大食い、甘党、脂でも白いオリモノになりやすいです。
脾の力を改善すると、いい卵胞を育てる力もつきますよ。
白い酒粕のようなポロポロしたオリモノの時はカンジダ菌の感染ですから、早めに治療しましょう。

 

4.黄色いオリモノが多い
子宮内に黄色いオリモノがあると精子が泳げないばかりか着床もしにくくなります黄色のオリモノ=炎症=熱ですから、炎症のあるところには受精卵は住めません。緑色のオリモノだと細菌感染の可能性もありますら、早めに治療しましょう。肝腎系の熱は上に上がるのでイライラが強くなったり、眠りが浅い、湿疹、尿が黄色い、頻尿など他の症状にも繋がります。早めにご相談下さいね

 

 

 ながさきプレス2023年9月号

 

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