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東洋医学とは? その3 「心と熱」 (24.02.08)

気になる症状

 

 夏の特徴は暑さ=熱暑がりの人が外気の熱を受けると、多汗炎症の悪化で不快な症状に。発汗は心臓に負担をかけます。「心」を守るには…

 

今回のテーマは「心」

心は血流のポンプで24時間動いていますからオーバーヒートしやすく熱の影響を受けます。熱も過ぎると様々な症状を引き起こすので「熱邪」といい、過剰な熱は「熱毒」となり、今ある炎症や湿疹をより悪化させます。

熱毒とは、感染症を始め熱中症、発熱、ニキビ、吹き出物、のどの痛みや腫れ、赤い湿疹、便秘などの身体の炎症性のトラブルのことです。

現代社会では、高カロリー食、お酒、ストレス、不規則な生活習慣などの原因により体内に熱が溜まりやすくなっています。熱=炎症ですから、多くの組織を傷つけます。

 

飲食したものを体内でスムーズに代謝するためには、酵素の働きやすい環境が必要です。人は恒温動物ですから、自律神経が酵素の適温である36.5℃前後に保てるように調節しています。そのため、熱邪を受けると蒸散という方法で放熱して体温を一定に保ちます。適度の汗はいいのですが、ダラダラかく大量の汗は血液中の大事な水分を失います。すると血液量が減るのと血液粘度が上がるので流れにくくなり、心臓の負担が大きくなります。汗は水分だけでなく気力も失うので心臓の収縮力が弱って危険な状態になります。

 心は脳とも深い繋がりがあります。心の熱は上昇して脳の熱となり交感神経の興奮につながります。それは不眠、不安、興奮、イライラの症状を招きます。多汗で血液容量が減ると心臓の負担になり動悸、不安、不眠、口乾の症状を招きます。

 

 身体の熱、血の熱を冷ますのが苦味緑の濃い野菜夏野菜で、内臓の炎症や湿疹の悪化を防ぎ改善していきます。そして、唐辛子やニンニクなどの熱を助長するものは控えましょう。

 

バテないようにと、肉を毎日たくさん食べる方がいます。牛肉や豚肉の脂は常温では固形です。動物の体温は40℃前後と人よりも高いので、動物の体内では液体としてスムーズに流れています。しかし、人の体内ではドロドロ状態で赤血球同志がくっついて粘度が高まり、末梢血管ではとても流れにくい状態になります。すると、身体が重だるい、寝ても疲れが取れない、肩こり、頭重などの症状につながります。

こんな脂をしっかり代謝したり吸着して便で排泄するために、繊維の強い根菜やトウモロコシなどの豆類をタップリ食べましょう。

反対に、魚の脂は水中でも液体です。血液中のドロドロした脂を溶かす働きもあるので、週に2~3回は青魚を摂りましょう。

 

潤いのある血液、全身37兆個の細胞に栄養と酸素を届け、老廃物と炭酸ガスを回収することは日々の生命活動の基本なのです。これが乱れると様々な症状や病気につながっていきます。早めにご相談下さい。

 

 

ながさきプレス2022・9月号

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