TOPICS

東洋医学とは? その4  「肺と乾燥」 (24.02.09)

気になる症状

 

 秋は爽やか(乾燥)ですが、肺は潤いを好みます。大気の乾燥は皮膚や呼吸器の乾燥につながり痒みや喘息発作を招きます。「肺」の潤いを守るには…。

 

 秋は爽やかな季節です。爽やか=湿度が低い=乾燥で、中医学ではこの季節の邪気を「燥邪」といいます。大気中の湿度が低いと、皮膚や呼吸器から水分を蒸散してしまいます。貧血やヤセ型の気血不足、高齢で陰虚タイフの方はもともと体の潤いが少ないので、蒸散した水分をしっかり補充出来ずに皮膚や呼吸器が乾燥しやすくなります。すると粘膜の潤い不足から防衛力が低下して風邪ひきやすい喉の渇き空咳喘息鼻炎など呼吸器のトラブルを招きます。

皮膚を保護する潤いが不足すると、乾燥し白く粉を吹いて過敏になって痒くなります。その上、辛党で唐辛子やニンニク、お酒などが好きな方は体内にこもった熱が痒みを悪化させて血が出るくらい掻きむしりることになります。

 

 秋の養生は、水分の補給も必要ですが、漢方で体や血液を潤す力を付けることが必要です。秋の果物は呼吸器を潤します。梨や栗、銀杏、白きくらげ、百合根などもいいでしょう。反対に、乾燥が悪化する唐辛子やニンニクなどのピリ辛、揚げ物、お酒、たばこを控え、緑の濃い野菜で清熱しておきましょう。タイプ別に対処法を確認し、乾燥に負けない身体にしましょう。

 

 

ながさきプレス2022年11月号

一覧ページへ戻る

このページのトップへ戻る